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  • 2013.08.24 Saturday
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児童虐待について理解が深まる一冊

評価:
ブル-ス・D.ペリ-,マイア・サラヴイッツ
紀伊國屋書店
¥ 1,890
(2010-01-30)

先日、大阪で心が痛む事件がありました。
テレビの報道では、なぜ児童相談所が事前に手を打つことができなかったのか、という点が主に報じられているように感じられましたが、それは事件のほんの一面に過ぎないのではないかと思いました。

それは、この本を読んだことも関係していると思います。


この本は、虐待によって深刻なトラウマを負った子どもたちに対するアメリカの児童精神科医の臨床の実践の記録です。
虐待によるトラウマが、子どもの脳全体、そしてその発達に深刻な影響を与えていること、そしてそこからどうやって子どもたちが回復していったかが書いてあります。

個人的に特に印象に残ったのはママPという人物です。虐待を受けた子どもたちを預かっている里親で、虐待された子どもたちが必要なものが直感的にわかるのです。その必要なものというのは、薬ではなく、揺すってあげることだったり、背中をなでながら少し子守歌を歌ってあげることであったりします。子どもの年齢で判断するのではなく、「必要な時期」に得られなかったと思われるものに基づいた接し方だといいます。それは実は、ストレス反応システムが正常に機能するように成長するため、必要な刺激であり、子どもたちが受けることができなかったものなのです。

また、家族のあり方が昔とは大きく変わったということも虐待増加の大きな背景だといえるでしょう。本書では、「5.冷たい心」で親によるネグレクトがもたらす損害の大きさについて取り上げています。
この章に出てくる母親には子どもが二人おり、長男は大家族の支援のもと、育てられました。しかしやがて犯罪を犯してしまうことになる次男は、故郷から離れ団地で母親にだけ育てられました。母親には精神障害がありました。
泣き叫ぶ子どもにどう対応したらよいのかわからず、母親は結果的に次男をネグレクトしてしまいました。

これは極端な例だと思いますが、日本でも核家族で母親が育児に文字通り孤軍奮闘するのは珍しくないことでしょう。育児は「負担」だと捉えられ、街中にベビーカーを引いて出かけても、赤ん坊が泣けば「うるさくて迷惑」と言われてしまうこともあります。(実際にわたしの友人に起こった出来事です)

今回の大阪の事件を受けて、事件の発生を防ぐような法案ができるかもしれません。例えば児童相談所の権限がもう少し大きくなるのかもしれません。
しかし、根本的な解決を考えようとすると、とても暗い気持ちになります。子どもたちが虐待を受けないようにするには、育児をする人たちを社会全体がサポートするためには、どうしたらいいのでしょうか。そのために社会的なインフラを充実させることも必要ですが、私たち一人一人が子どもたちは宝であって重荷でないという、大げさですが意識改革が必要なのではないでしょうか?そのためには、仕事に対する考え方にもメスを入れる必要があるかもしれません。お隣さんのような、近くて遠い人との関係も見直すことが必要でしょう。

少々重苦しいエントリーになってしまいました。

読み始めたらあっという間です。独身・既婚を問わず、是非一人でも多くの方に読んでいただきたい一冊です。

 

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  • 2013.08.24 Saturday
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  • 22:18
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コメント
私もこの本、読んでみたいです。今アメリカで子育てしてて、先日の大阪の事件はびっくりしました。日本では、父親が毎日帰りが遅く、なかなか助けてもらえないと思いますが、母親だけでなく、父親の労働環境も少し改善しないかと思います。絶対、無駄に残業している人もいるはずだし。父親ももっと育児参加をっ!あと子供をつれて日本に行って思ったのが、「助けてください」ってお願いすると、結構みんな手伝ってくれます。母親も、他人にお願いできて、感謝できるようになると、きっと気持ちが楽になりますよね。
  • Kaori
  • 2010/08/28 4:58 AM
Kaoちゃん
父親の労働環境、そうですよね〜。
また、他人にお願いできて感謝できるようになると、というの、とても新鮮な視点!その通りだと思います。
自分一人で抱え込みすぎないことも大事だし、周囲が進んで手をさしのべることも大事ですよね。
  • doria
  • 2010/08/28 9:11 AM
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